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三菱電機は、言わずもがな日本を代表する電気機器メーカーですが、その主力となっている商品は、エアコンや冷蔵庫、炊飯器などといった、熱を扱う家電です。
その一方、オーロラビジョンなどに代表される映像系は高級志向のものが多く、その質に関しては大きな支持を集める一方、一般家庭への普及は他の大手メーカーに比べると少し遅れをとっているように思えます。

そんな三菱電機の録画機器は、2008年まではDVDレコーダーが中心でした。
次世代DVDとなるBlu-ray Discのレコーダーの販売を始めたのは、東芝が2008年2月にHD-DVDの撤退を表明してから3ヶ月後の5月と、かなり遅い部類に入ります。
これには、次世代DVDがどちらの規格になるか見定めてから販売に着手しようというメーカーの姿勢が見受けられます。
そういう意味では、三菱電機は光学メディアに対してそれほど積極的な展開を行なっていないという捉え方もできます。

そんな三菱電機にとって、ダビング10への移行は、一つの転換期となるかもしれません。
時を同じくし、Blu-ray Discのレコーダーの販売も開始しているので、これから本格的に光学メディアを扱っていく可能性は十分あります。
ダビング10の運用が開始される時期、マスコミがこぞってダビング10とそれに関連するレコーダー等について触れる事になりますし、何よりユーザーがDVDからBDへの移行を行なう始める時期なので、需要がかなり期待できるからです。

今後三菱電機がどう動くかに注目です。

ダビング10の内容が正式に公表されたのは、2007年12月20日でした。
既にこの以前から、地上デジタルテレビジョン放送の録画規制に関しては、かなり不満の声が挙がっていたので、コピーワンスと比較した場合の規制緩和という事になるダビングテンは、諸手を挙げて歓迎されるはずでした。

しかし、著作権者への私的録音録画補償金制度などといった問題があり、むしろこれまでとは違う方面からの不満の声が噴出しました。
この著作権者への私的録音録画補償金制度というのは、著作権法において、個人、あるいは家庭内で楽しむ分の複製に関してはお咎めなしだが、デジタル方式の録画に関しては一定割合で補償金を徴収しますよ、という制度です。

ここで「え? DVDで録画してるけどそんなの払ってないよ?」と思う方も多いでしょう。
実際は、払っています。
DVDなどのデジタルメディアには、その購入時の代金に既にその補償金が含まれているのです。
ですから、現時点でデジタル方式の録画を行なう場合は、無自覚のうちに皆補償金をはらってやっているということになります。

これの何が問題なのかというと、この補償金に関して、ダビングテンによって録画回数が1から10に変わるなら、補償金は増えてしかるべきという意見が出されたのです。
これにメーカーが大反発し、結果ダビング10は当初2008年6月2日から運用が開始される予定でしたが、7月5日に延期される事になりました。

こういった紆余曲折があって、ダビング10は運用される事となったのです。

2008年7月より、ダビング10が運用開始となりました。
これまで、地上デジタルテレビジョン放送においてはワンスコピーという一度しかコピーできない仕様だったものが、10回までコピーできるようになります。
では、このダビング10が今後与える影響とはどういったものが考えられるでしょう。

まず、2008~2009年の段階に関して言えば、はっきり言って特に何もないと思います。
この時期は、まだ地上デジタルテレビジョン放送だけではなくアナログ放送も放映されており、多くの人がまだアナログ放送を利用しているので、ダビング10自体それほど一般には浸透しないというのが現状だと考えられます。

その一方、地上デジタルテレビジョン放送への完全以降となる2011年7月まで一年を切る辺りから、かなり大きな影響が生まれるかと思います。
この頃には、既に新商品に関してはダビング10完全対応となっているでしょうが、それでも10回しかコピーできない事への不満が一気に噴出する可能性は窮めて高いです。
それまでに、ダビング10という仕組みと制度について、じわじわと浸透させておく必要があります。

しかし、年金引き落としなどに見られるように、そういった政策は中々上手くいかないのが現状です。
更に、地デジが始まる一年前くらいに大きなトラブルが発生してしまうと、なおさら問題視される事は間違いないでしょう。

各メーカー、それまでにダビング10に対する影響を抑える為、フォロー体制を完備しておく必要があるでしょう。

ダビングテンの問題について。

ダビング10は、コピーワンスと比較し、大分規制が緩やかになっています。
とはいえ、それでも問題は山積みです。
でなければ、2008年の6月辺りにはとっくに成立していた筈ですから、かなりの問題が生じていたと考えて良いでしょう。

実際、ダビングテンには問題が数多くあります。
例えば、デジタルチューナー搭載のHDD録画機器に限定されている点です。
つまり、HDDを搭載していない録画機器に関しては、ダビング10は採用されないのです。
この場合は、従来どおりの動作となります。
録画機器の形態によってルールが違うというのは、不公平感を拭えません。

また、少し前に発売された録画機器がダビング10に対応していないというのも、やはり不公平感が出てしまいます。
少し前に買ってしまった人にとっては、複雑な心境にならざるを得ません。

こういった点も考えると、ダビングテンはどうも柔軟性に欠けているという印象があります。
それによって、視聴者が右往左往してしまうようでは、ルールとしてやや稚拙という感じです。
問題点が指摘される時点でまだまだ熟成が足りないとも言えますが、やはり安易に決めてしまった部分が多いように思えました。

とはいえ、コピーワンスと比較した場合、かなりマシになったのも確かです。
視聴者がどういった規格を望んでいるのか、どのような録画形態であればストレスを感じないのかといった点をもう一度見直して行けば、誰もが納得する物ができるのではないでしょうか。

日立の既製品のうち、ダビング10に対応する録画機器は全部で3種です。
しかし、これに録画機器を搭載した一体型ハイビジョンテレビ15種が加わります。
よって、厳密には18種ということになります。

まず、該当するDVDレコーダーは、2007年10月に発売された「DV-DH500VH」「DV-DH250VH」、同11月に発売された「DV-DH500H」となっています。

そして、一体型ハイビジョンテレビに関しては、2007年4月以降に発売された三つのシリーズ+アルファとなっています。
「Wooo UT 770シリーズ」に関しては、「UT42-XP770B」「UT42-XP770W」「UT37-XP770B」「UT37-XP770W」「UT32-WP770B」「UT32-WP770W」が該当します。
「Wooo 02シリーズ」においては、「P50-XR02」「P50-HR02」「P42-HR02」に3種が対応します。
「Wooo 01シリーズ」は、「P60-XR01」「P50-XR01」「P42-HR01」「P37-HR01」「L37-XR01」「L32-HR01」です。
そして、それ以外では「P42-HR100CS」「P37-HR100CS」「L32-HR100CS」が対応しています。

ダビング10にアップロードする詳細な方法は、公式HPで掲載されています。
該当する機種を持っている方は、確実にダビング10へのアップデートを行なっておきましょう。

パイオニアのダビング10への対応は、あまり早いとはいえませんでした。
ダビング10の運用が始まる直前においても、まだ公式ホームページでの詳細な説明は行なわれておらず、他のメーカーと比較し、やや遅れをとった感は否めません。

その一方で、唯一ダビング10への対応が決まっていた機種があります。
「DVR-WD70」です。
この「DVR-WD70」は、2008年5月に発売されたHDD/DVDレコーダーで、同メーカーのプラズマテレビ「KURO」との相性を重視した、漆黒のデザインが特徴の録画機器です。

ダビング10が運用開始される2008年7月の時点で、パイオニアはブルーレイディスクレコーダーは扱っていません。
この点に関しても、他のメーカーと比べて遅れをとっている印象が強いですね。

今後、パイオニアがどの程度光学ディスクに力を注いでいくかは未知数ですが、このダビング10の運用開始を皮切りに、本格的に開発、販売に乗り出す可能性はあります。
再生機器は既に2007年の時点で販売しているので、今後録画機器を開発する可能性は高いでしょう。

パイオニアは、その渋いデザインと確かな品質から、家電ファンの間では特に映像、音響系の商品に対して高い評価が寄せられているメーカーなだけに、この出遅れは不可解というしかありません。
何か、そうしなければならない理由があるのかもしれません。
今後、遅れを取り戻すようなリリースが見られることを期待したいですね。

ソニーがダビング10のソフトウェアアップグレードにタイプすると発表した機種は、全部で11あります。
その内、ダビング10が運用される2008年7月上旬にデジタル放送ダウンロードが開始されるのは、「BDZ-X90」「BDZ-L70」「BDZ-A70」「BDZ-T90」「BDZ-T70」「BDZ-T50」の6つです。
そして、ダビング10が運用されて若干経った2008年7月中旬に開始されるのは、「BDZ-V9」「BDZ-V7」「RDZ-D900A」「RDZ-D800」「RDZ-D700」の5つとなります。

この中で、「RDZ-D900A」「RDZ-D800」「RDZ-D700」という機種はDVDレコーダーに該当し、「BDZ-X90」「BDZ-L70」「BDZ-T70」「BDZ-T50」「BDZ-A70」「BDZ-T90」「BDZ-V9」「BDZ-V7」はBlue-rayレコーダーに該当します。

「RDZ-D900A」「RDZ-D800」「RDZ-D700」は、2006年11月1日に発売されたDVDレコーダーで、2つのデジタル3波対応チューナー、アナログ地上波チューナーを搭載しています。
「RDZ-D700」は、HDD容量が250Gで、他の二つが400Gとなっています。

上位機種に当たる「RDZ-D900A」には、おでかけ・おかえり転送という機能が付いていて、HDDに録画した番組をメモリースティックに転送することで、携帯用ゲーム機「PSP」での再生が可能となっています。
PSPを持っている人の中には、これらの商品を購入した人が多いのではないでしょうか。

東芝のダビング10対応機種について。

東芝は2008年2月、2002年からNECと共同で開発、販売していたHD-DVDからの撤退を発表しました。ソニーのブルーレイディスクとの規格争いに敗れたからです。

その理由として、ブルーレイディスクと比較し、記憶容量が6割程度しかないことがあります。
過去、VHSとベータマックスで行なわれた規格争いにおいても、録画時間で上回っていたVHSが勝利した事からも、この要素が大きいというのは明らかです。
そんな流れが徐々にHD-DVDの価値を薄め、2008年に入ってから、大手のスーパーマーケット、映画会社がブルーレイディスクを支持したことで、HD-DVDの6年の歴史に終止符が打たれたのでした。

そんな東芝が、今後次世代DVDレコーダーに着手して行くかどうかは2008年現在では不明ですが、ダビング10の運用が始まる2008年7月の段階において、東芝の既製品でダビング10に対応する機種は、5種類です。
もちろん、HD-DVDレコーダーがその中に含まれている事はなく、DVDレコーダーのみです。

東芝がHD-DVDの撤退を2008年2月に発表した理由の一つに、ダビング10の存在があったからかもしれません。
この規制に既存のHD-DVDを合わせるとなると、技術費、人件費が掛かってしまうので、その前に撤退してしまおうという考えがあった可能性はあります。
結果的に、ダビング10が次世代DVDの規格争いに決着を付けた、と言えるのかもしれませんね。

シャープの製品でダビング10に対応するのは、全部で17種類の録画機器です。
そのうち、ブルーレイレコーダーは「BD-HDW20」「BD-HDW15」のみとなっています。

シャープと言えば、液晶テレビのAQUOSが最も有名であり、主力商品として日本各地の過程に普及させているメーカーです。
その一方、Blue-rayレコーダーへの参入はあまり早くなく、発売を開始したのは2007年10月からです。
ソニーやパナソニックと比較し、1年ほど遅れての参入となりました。

とはいえ、力を注いでいないかというとそういうわけではなく、シャープの中では現在AQUOSに次ぐ主力商品として、公式ホームページでも大きく扱っています。

では何故、ダビング10を2008年以降発売の2種のみの対応にしたのかというと、恐らく2008年7月に発売する「BD-HDW22」「BD-HDW25」「BD-HDW30」をアピールする為でしょう。
ダビング10の運用にあわせ、新商品をリリースすることで、ダビング10対応という点を目玉の一つとしてアピールすると共に、アップデートがイマイチ良くわからないという層に新商品を買ってもらうという狙いがあるかと推測されます。

ブルーレイレコーダーにかなり力を注いでいるシャープは、ダビング10の運用によって世間がBlue-rayに興味を抱いているこの時期こそが勝負と睨んだと言えるでしょう。

パナソニックのダビング10対応機種について。

ソニーと並び、日本の電気機器メーカーの代表格とされているのがパナソニックです。
そのパナソニックの既に発売されている商品のうち、ダビング10にバージョンアップできるのは全部で23種類です。
これはソニーの倍の数で、非常に多くの範囲をフォローしたと言えるでしょう。
バージョンアップの方式は、ソニーと同じく放送波ダウンロードで行なわれます。

ダビング10にアップデート可能な製品は、以下の通りです。
ブルーレイ(Blue-ray)レコーダーが「DMR-BR500」「DMR-BW900」「DMR-BW800」「DMR-BW700」「DMR-BW200」「DMR-BW100」。
DVDレコーダーが「DMR-XW320」「DMR-XW120」「DMR-XP11」「DMR-XP22V」「DMR-XP10」「DMR-XP12」「DMR-XP21V」「DMR-XP22V」「DMR-XW300」「DMR-XW200V」「DMR-XW100」「DMR-XW51」「DMR-XW41V」「DMR-XW31」「DMR-XW50」「DMR-XW40V」「DMR-XW30」。

DVDレコーダーが多いのが特徴ですね。
それはつまり、旧世代の機種に対して幅広いフォローがなされている証拠でもあります。

ダビング10対応機種が多いという事は、それだけユーザーの選択肢を広げることになるので、パナソニックはユーザーに対して親切なメーカーである、と言えるでしょう。